創作人形作家泰良木ゆめです。

独学で創り始めた人形創りも早いものですもう30年近くなりました。

師のない事の苦労はありましたが、表現や行動においては無限に自由であったと思います。

そして有難いことに応援して下さる沢山の方が、私の向かう方向を照らしていて下さいました。

昭和人形館　夢うつ丶は昨年を持って閉館いたしましたが、多くの出会いがありました。

　　　　何と言っても一番の思い出は、三重県菰野町にある「パラミタミュージアム美術館の名誉館長である小島千鶴子さま」に二度もお出で

　　　　頂いた事でした。

　　　　私の人形の企画展を「パラミタミュージアム美術館」で開催して頂ける事になり、地元作家としては初めての試みであったにも拘らず

　　　　大盛況のうちに２ヶ月間の展示は終わり、ご褒美に小島さま個人で人形の作品集を出版して頂きました。

　　　　そして４ヶ月後には、また出版記念展を同所のギャラリーで２ヶ月間開催して頂きました。
　　　　
　　　　私は展示会を開催出来た事はもちろんですが、あの会場で小島千鶴子さまが他のお客さまに「これこの子が作ったのやに。すごいやろ

　　　　すごいやろ」と言ってくれた事が死んでもいいくらい嬉しい出来事でした。
　　　　「この子」と言って貰えた私は、大きな孫のいる古希を迎えたばかりのおばあさんです。そして、千鶴子さまは１００歳を超えておら

　　　　れました。
　　　　

　　　　短いご縁でしたが、私にとっては何より深い、生きていくための羅針盤とも思えるお方です。
　　　　

　　　　人形館は閉館しましたが、私のファイナルステージどんな方たちとお会い出来るのかとても楽しみです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　泰良木ゆめ