人形写真集

人形作品をダイジェストに紹介しました

創った頃の気持ちを何もかもはっきりと記憶しています。私の幸福の歴史です

 

小学校入学記念写真より みんなきら星!!

 

今日からみんなお友達

小さな胸には希望がいっぱい

 

大人になってもきっと思い出すでしょう

 

あの日、みんなキラキラしていたね


 

僕のお姉ちゃん

 

お姉ちゃんは忙しいお母ちゃんに代わって、いつも僕たちのお守りをしてくれた

 

弟が大泣きした日、姉ちゃんも一緒に泣いていた

そして・・・僕までつられて泣いた

 

  三重県津市 曹洞宗塔世山 四天王寺所蔵

 

 


 

始動

 

初めて歩いたわが子

 

みんなが祝福してくれた

ようやく、私は母になった喜びを実感した

 

(2003 asian art now ラスベガス美術館賞受賞作品)

 

 


 

あの私・・・

 

戸惑う男の子

セーラー服の私

 

「あの私・・・」

 

押し付けるように渡したラブレター

そして走って逃げた

 

後は知らない・・

 

 

 


 

老婆の休日

 

ずっと夢見ていたの

 

スクーターに乗せられて知らない町へ

どうせなら若いハンサム

 

空を飛んでいる気分

スカーフもネクタイも風に吹かれて素敵だったわ

 

そうよ

 

恋する女はいくつになってもオードリー 

 


 

往来

 

ひっきりなしに人が行き交う昭和の商店街

会って別れてまた出会う

まるで人生のようだ

 

子が遊び、若者が恋をする

貧しい母は子をあやし、ブルジュアの奥さまは買い物に興じる

チンドン屋の悲しき舞は誰かの楽しみ

 

何が良くて何が悪いと言う事はない

 

みんな瞬間の出来事だから

 

(賑やかな昭和の商店街の様子を、47体の人形で盛り上げています)

 


 

待つ

 

客を待つ

自分を売った親を待つ

あてにならない恋人を待つ

 

哀しい女たちには待つ事だけか

 

「お兄さん寄ってらっしゃいよ」

 

哀しい女たちは 

頑なに隠そうとするけど、心の清らかさは隠すことが出来ない


 

訳あり

 

さて、これから・・

どこへ行こうか・・・

 

私は自分の行き先を、煙草の煙で占ってみる


 

花咲家の人々

 

県庁所在地の小さな町に住む花咲家

 

公務員のお父ちゃんは、妻や娘のおしゃべりをつまみに晩酌をする

 

寄り添って生きたあの頃

温かい灯が思い出させる

 

    6/1寸の住宅は友人の北川栄一氏作